イーロン・マスク氏率いるxAIは、2025年7月10日、最新の大規模言語モデル「Grok 4」を正式に発表した。
Grok 4は標準版($30/月)と、高度な協調処理が可能な上位版「Grok 4 Heavy」($300/月)をラインナップし、AIの新たな頂点を目指す。
その発表イベントはX(旧Twitter)でライブ配信され、業界や研究者から大きな注目を集めた。
今回のGrok 4リリースは、2023年11月に公開された初代モデルから数えて4世代目となる。
直近ではGrok 3が2025年2月に登場し、「Thinkモード」など高度な推論機能で高い評価を獲得してきた。
Grok 4はその10倍の計算資源を投入し、Colossusスーパーコンピュータによる大規模学習を経て、さらなる進化を遂げている。
技術的な特徴として、Grok 4は数学・科学・プログラミングなどの分野で先行モデルを大幅に上回る性能を示す。「Humanity’s Last Exam」と呼ばれる難関テストでは標準版が25.4%、Heavy版が44.4%と、既存の主要AIを凌駕するスコアを記録した。
さらに、AI領域で注目される推論ベンチマーク「ARC‑AGI‑2」でも約16.2%を達成し、次点モデルのおよそ2倍の性能を示している。
加えて、GPQAやAIME2025といった主要ベンチマークでも最高水準の成績を残している。

機能面では、テキスト、画像、音声への対応に加え、今後はコーディング特化モデル(8月)、マルチモーダルエージェント(9月)、動画生成モデル(10月)など段階的なアップデートも計画されている。
xAIはGrokを単なるチャットボットから包括的なAIプラットフォームへと進化させる方針だ。
Grok 4は現在、xAIの公式サイトおよびXプレミアムユーザー向けに提供が開始されており、Heavy版はSuperGrok Heavyプラン(月額300ドル)にて利用可能です。
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