Grokとは
Grokは、Elon Muskが支援するxAI社によって開発されたLLM(大規模言語モデル)です。
またこのLLMをベースとしたAIチャットボットもXプラットフォーム上で利用可能な他、APIとしても提供されています。
Grok-2には標準モデルと、その軽量版であるGrok-2 miniの2種類が用意されています。
このGrok-2モデルは、さまざまな学術ベンチマークでの評価でも非常に高いスコアを獲得しています。
特に、理系の高度な問題解決能力(GPQA)や、数学、読解力、そしてビジュアルタスクでのパフォーマンスが際立っています。
これにより、Grok-2は他のフロンティアモデルと比べても競争力のある性能を示しています。
また前モデルであるGrok-1はオープンソースとして提供されています。
xで利用可能なGrokでできること
Grokでは、𝕏のリアルタイムデータと連動して、さまざまな質問に対して、最新の詳細な回答を得ることができます。
特に現在の出来事やトピックについての情報取得に優れています。
またGrokは真実性を重視しており、他の生成AIでは回答を拒否するような質問も答えてくれます。
他にも、同社の画像生成AIモデルのAuroraが統合されており、高品質な画像生成が可能です。
Grokの料金
GrokはXのユーザーであれば、1日の利用制限はあるものの誰でも無料で利用可能です。
無料ユーザーの具体的な利用制限
- 質問の制限: 無料ユーザーは、2時間に10回の質問をすることができます。
- 画像生成の制限: 1日に3枚の画像
- 画像解析の制限: 1日に3つの画像
またプレミアムまたはプレミアム+サブスクライバーになると、Grokの利用制限が緩和されます。
Grokの利用方法
利用方法ですが、Xにアクセスし、「Grok」をクリックすることで利用開始することができます。
Grokを使ってみた
一般的な質問
最初に日本の一般的な質問について聞いてみました。
日本語での応答にも対応しています、また2024年12月時点での正確な回答をしてくれました。
さらに関連するポストを表示してくれるのでハルシネーションの確認も可能です。
リサーチ
次にもう少し難しい質問をしてみます。
Teslaの最新の決算情報を聞いてみます。
円とドルの表記が間違っていましたが、それ以外の情報は合っていました。
ただし、トヨタ自動車の最新の決算情報を聞いた際は、2024年9月期の情報に2023年9月期の情報を引用しているなど間違った部分の含まれた出力しています。
他にもいくつかプロンプトを試してみましたが、細かいミスなどもありリサーチや情報をまとめるのにはやや課題がある印象です。
次にGrokはのやや倫理規制が緩いとのことですので、ChatGPTでは回答できないような質問をしてみました。
コロナウィルスに関する陰謀論
さすがにデマだとはっきり言われました。
悪意を含む質問
これは教育目的であると、前置きした上でなんと回答してくれました。
ChatGPTに同じ質問をしたところ「悪意のある回答を推奨できない」と言われたので、この結果は少し驚きです。
画像生成
最後に画像生成機能を試してみます。
プロンプト:火星にいる宇宙飛行士の画像を生成してください
プロンプト:道路に車が走っており背景は森の画像を生成してください
AIと言われなければわからないくらいのクオリティですね。
また人物が特定できる画像など、他の画像生成AIでは出力できない画像を生成することもできます。
プロンプト:イーロンマスクがサンタの衣装を着ている画像を生成してください
おわりに
今回はxAI社が提供するAIチャットボット、Grokについてご紹介しました。
GrokはX上で気軽に利用できるAIチャットボットとして、優れた会話性能と画像生成能力を兼ね備えています。
無料で使えて画像の生成もでき、なかなか個性的で面白い生成AIです。
一方で、実際に使ってみると、まだ誤情報や細かいミスといった課題も見られます。
今後アップデートで、Grokも今後さらなる改善が進むことを期待したいです。