Spiral.AI、口語マルチターン大規模言語モデル「ItakoLLM-7b」を開発

Claude-3-Opusを超える会話体験を実現

Spiral.AI株式会社(本社:東京都千代田区、以下「Spiral.AI」)は、従来のLLMとは全く異なる個性的で自然な会話を実現できる「ItakoLLM」を開発しました。

「ItakoLLM-7b」を活用した「縁結びの神様をモチーフとした恋愛指南AIキャラクター:ククリ」との対話例(ククリ様音声:相羽みあ様)

https://youtube.com/watch?v=6FtWZSjKOjo%3Fautoplay%3D0%26fs%3D1%26rel%3D0

ItakoLLMは、会話品質評価を行うChatArenaのリーダーボードにおいて2024年4月1日時点で最高レーティングを獲得しているClaude-3-Opusを超える口語での楽しい会話体験を実現しました。また、より高い再現度でのキャラクターの個性の表現も可能になりました。

今後ItakoLLMは、企業や自治体がお持ちのキャラクターの個性を再現したAIキャラクターを、誰でも簡単に作成できる「TwinRoom」で提供して参ります。TwinRoomにItakoLLMを活用することで、個性の再現度がさらに向上し、よりリアルで幅広い種類のAIキャラクターの作成ができます。

Spiral.AIは自然な口語のコミュニケーションを突き詰め、ユーザーのエンゲージメントを高めるプロダクト開発を加速させていきます。

今後独自開発のLLMをTwinRoomに加えて、カウンセリングサービスやエンターテインメント領域でのプロジェクト、店舗におけるAI接客など、さまざまなビジネス領域に展開してまいります。

また、テキストでのコミュニケーションにとどまらず、音声の入出力などのマルチモーダル対応や、LLMの完全スクラッチ開発も進めて参ります。

イラスト: 流れ星リリコ(@ririkocandy)様
目次

ItakoLLMの概要:自然で親近感のある対話が可能に

従来の大規模言語モデルは問題解決アシスタントとしての振る舞いに回答するよう調整されているのに対し、ItakoLLMは自然な口語形式で、マルチターンの会話に特化して調整されています。

ついツッコミたくなる余白を残した発言や、LLM側からユーザーに問いかけてくる挙動など、一般的なLLMとは異なる振る舞いを学習させており、自然なマルチターン会話を行わせることが可能です。

また、サブカルチャー概念をはじめとするさまざまな会話を楽しくするための情報を学習させており、独特の個性を持つキャラクターについても、最低限の指示や追加学習で挙動を制御することが可能です。また、各概念についても解像度の高い理解を持ち、繊細な振る舞いの違いを表現することができます。カウンセリングやIPの再現にも活用可能です。

ItakoLLM-7bは、CyberAgent社が公開しているcalm2-7b-chatの上に、独自作成の用語データセットを継続事前学習し、さらに口語マルチターンデータセットにて追加学習して作成しております。70億パラメータを持つ巨大言語モデルになります。

OpenAIやGoogle等における大規模言語モデル開発は、主に問題解決力、つまりIQ (Intelligence Quotient) の観点で競争を行っています。一方で、会話には人間同士の親近感の醸成など、EQ (Emotional intelligence Quotient) の側面も不可欠です。SpiralAIは会話のEQに光を当て、人間に寄り添いながら楽しく会話できるLLMの開発を進めています。

ItakoLLM活用で、Claude-3-Opusを超える会話の楽しさを実現

ItakoLLMは、人が普段している自然な会話である複数回の応答がある会話に特化しています。会話の品質検証のため、ブラインドテストによる評価を行いました。

本評価は、ItakoLLMと、会話品質評価を行うChatArenaのリーダーボードにおいて2024年4月1日時点で最高レーティングを獲得しているClaude-3-Opusに同一内容のプロンプトを与え、どちらの会話モデルの方が優れているかを評価しました。

5つの会話トピックをそれぞれ10ターン会話し、その会話結果を振り返って以下の4つの観点で優劣をつけてもらっています。

 上図において、濃い青が「ItakoLLM」が優れていると回答した件数の割合になります。EQに関連する「会話が弾んだか?」「親近感を感じたか?」という質問に対して過半数のユーザーがClaude3よりもItakoLLMの方が優れていると回答しました。

IQに関する項目についてはClaudeの方が優れていますが、パラメータ数の差が大きいこと、および、会話の楽しさとIQ系項目が潜在的に相反する目的になっていることを踏まえると、妥当な結果といえます。

ItakoLLMにより誕生したコンセプトキャラクター「ククリ」

今回、ItakoLLMの発表にあたって、コンセプトキャラクターとして、ItakoLLMの上に追加学習・追加指示にて作成した「ククリ」は、日本書紀に登場する縁結びの神様をモチーフとしています。口調や性格は、恋愛について指南をするよう調整されています。ぜひお試しください。

お試しはこちら

ItakoLLM今後の展開

Spiral.AI開発プロダクト「TwinRoom」への活用

ItakoLLMは、Spiral.AIが開発したプロダクト「TwinRoom」に活用されます。

TwinRoomは、企業や自治体がお持ちのキャラクターの個性を再現したAIキャラクターを、誰でも簡単に作成できるツールです。作成したAIキャラクターは、自然な会話ができるようになります。

https://youtube.com/watch?v=CtUUMIvvqkU%3Fautoplay%3D0%26fs%3D1%26rel%3D0

TwinRoomを活用すれば、企業や自治体のマスコットキャラクターと顧客の間で、自然なコミュニケーションが生まれ、顧客一人ひとりに寄り添ったメッセージを伝えられるようになります。AIキャラクター起点の親しみやすく一貫性のあるコミュニケーションの実現にり、ユーザーのファン化を加速させることが可能です。

TwinRoomにItakoLLMを活用することで、個性の再現度がさらに向上し、よりリアルで幅広い種類のAIキャラクターの作成できます。

Spiral.AIは今後も「生成AI×コミュニケーション」の領域で、人間らしいコミュニケーションを追求し、人生のあらゆるライフステージにおいて伴走する存在を作り出すことを目指していきます。

音声入出力などマルチモーダル対応・LLMのスクラッチ開発へ

Spiral.AIは、ItakoLLMを起点として口語のコミュニケーションを突き詰め、より自然でインタラクティブな人を惹きつける会話を実現し、企業や自治体のエンゲージメントを高めるプロダクトの開発を加速していきます。

また、テキストだけでなく、音声の入出力の機能を開発し、マルチモーダル対応を進めていきます。LLMのスクラッチ開発も今後検討して参ります。

会社概要

社名   Spiral.AI株式会社 / Spiral.AI Inc.
事業内容 大規模言語モデルをはじめとした生成系AI技術を用いたサービスの開発
役員   代表取締役 CEO 佐々木雄一
所在地  〒101-0041東京都千代田区神田須田町2丁目1番地1 MA SQUARE AKIHABARA 6階
設立    2023年3月1日
会社URL  https://go-spiral.ai/
採用ページ https://go-spiral.ai/top/recruit/

採用についてのご案内 

Spiral.AIでは、本サービスの推進をはじめとする取り組みの加速に向けて、世界に大きな渦を巻き起こすメンバーを採用しています。

独自LLMの学習やアプリケーション開発、PdM、事業開発まで幅広いポジションを募集していますので、下記採用ページよりお申し込みください。
https://www.notion.so/spiralai/Spiral-AI-EntranceBook-5320bf2d93d04b2db9e7056aca4c177e?pvs=4

本件に対するお問い合わせ 

お問い合わせフォーム、もしくは下記メールアドレスからお問い合わせください。
お問い合わせフォーム:https://go-spiral.ai/contact/
問い合わせメールアドレス:contact@go-spiral.ai

引用

プレスリリース・ニュースリリース...
Spiral.AI、口語マルチターン大規模言語モデル「ItakoLLM-7b」を開発 Spiral.AI株式会社のプレスリリース(2024年4月15日 15時03分)Spiral.AI、口語マルチターン大規模言語モデル「ItakoLLM-7b」を開発
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

AI・DX・LowCodeなど企業に役立つ情報を発信しています。

目次