Salesforce AI Researchにより、人と自律型エージェントにデータと行動を結びつけるxGen-SalesとxLAM AIモデルを提供
※本資料は2024年9月6日に米国で公開されたSalesforce Delivers Next-Generation AI Models to Power Agentforceの抄訳です。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。
米国Salesforce(以下、Salesforce)は、Agentforce(英語)で自律的な営業タスクを実行するために学習・設計された独自のモデルであるxGen-Salesおよび、複雑なタスクを処理して実用的なアウトプットを生成するために設計された新しい大規模行動モデル群である xLAMを含めた新しいAIモデルを発表しました。Salesforce AI Research(英語)が開発したこれらのモデルを組み合わせることで、Salesforceの顧客は、行動を起こす自律的なAIエージェント(英語)を迅速に設定して展開し、前例のないスケールを推進することが可能となります。
ファインチューニングが施されたxGen-Salesにより、関連する業界のタスクの精度を高めることで、より正確で迅速なレスポンスが提供され、顧客インサイトの生成や顧客の連絡先情報の充実、コールの要約、営業パイプラインのトラッキングなどの営業タスクを自動化することが可能となります。このモデルにより、AgentforceのSales Agents機能が強化され、自律的なパイプラインの育成や営業担当者のコーチングをより正確かつ迅速に行えます。Salesforceの独自の評価によると、xGen-Salesの能力はすでに、はるかに大規模な他のモデルを凌駕しています。
xGen-Salesは、大規模行動モデル (LAM、英語)と呼ばれる次世代の言語モデルへの一歩となります。大規模言語モデル(LLM、英語)が頻繁に人の関与を必要とし、主にコンテンツ生成に使用されるのとは対照的に、LAMは他のシステムやアプリケーション内で機能を実行する関数呼び出し(Function-calling)に特化しています。言い換えると、LAMは、人のためにAIエージェントが独立してタスクを実行するために必要なアクションを引き起こすことができます。
xGen-Sales に加えて、Salesforce AI Researchは、xLAMと呼ばれる新しいLAMファミリーを提供します。xLAMモデルは、現在利用可能な多くのより大規模で複雑なモデルに比べ、低コストで高速なパフォーマンス、高い精度を提供します。例えば、xLAM-1Bモデルは、わずか10億のパラメータ(モデルが結果やインサイトを生成するために学習する変数)で構成されているにもかかわらず、より大規模で高価なモデルを凌駕しています(英語)。xLAM-1Bは、研究コミュニティとともに科学を発展させることに特化した非商用のオープンソースモデルですが、SalesforceのAgentforceにはより高性能なモデルが使用されています。
重要な理由:組織は、従業員がより戦略的な優先事項に集中できるよう、従業員の仕事を補強し、その代わりに行動できるAIエージェントを必要としています。これらのモデルは、取り扱うべき仕事を理解するだけでなく能力の限界も把握しているため、モデルを使用するエージェントは品質の保証や業務の完了のために人にタスクを引き渡すタイミングを認識しています。Salesforceは最近、CRM向けLLM ベンチマークを発表し、市場にある多くのモデルをナビゲートし、CRMのユースケースに最適なLLMを比較する機会を提供しました。
Salesforceのチーフ・サイエンティストであるシルビオ・サバレーゼ(Silvio Savarese)は次のように述べています。「独自のAIモデルを構築しトレーニングすることは時間とコストがかかり、非常にフラストレーションがたまるものです。Agentforceにより、自社のビジネス向けの適切なサイズのモデルを提供し、お客様はデータに基づいて成果を上げることができるようになります」
ニュースの背景:xLAMモデルをトレーニングするために、Salesforce AI Researchは高品質な合成データを生成するための堅牢な独自のパイプラインであるAPIGen(英語)を作成しました。Salesforceの独自の評価(英語)では、すぐに良い結果が得られ、xLAM 8x22bはBerkeley Leaderboardsの関数呼び出しにおいてGPT-4を上回るランキング1位を獲得しました。xLAM-8x7bモデルは6位にランクインしています。どちらもその何倍ものサイズのモデルを凌駕しています。xLAMファミリーの4つの言語モデルは以下の通りです。
● Tiny(xLAM-1B): 「Tiny Giant」は1Bのパラメーターを備えています。コンパクトなサイズのこのモデルは、より大きなモデルが実用的でないオンデバイスアプリケーションに最も適しています。xLAM-1Bは、スマートフォンやコンピューティングリソースが限られている他のデバイス上でローカルに実行できる、強力で応答性の高いAIアシスタントを作成するために使用できます。
● Small(xLAM-7B): 7Bモデルは、限られたGPUリソースでの迅速に学術的な探索のために設計されています。軽量な環境でエージェントアプリケーションの計画と推論タスクを実行するために使用できます。
● Medium(xLAM-8x7B): 8x7Bの混合専門家モデル(Mixture of Experts、MoE)(英語)、レイテンシ、リソース消費、パフォーマンスのバランスの取れた組み合わせが求められる産業向けアプリケーションに最適です。
● Large(xLAM-8x22B): 8x22Bは大規模な混合専門家モデルであり、一定レベルの計算資源を持つ組織が最適なパフォーマンスを達成できます。
Salesforceの視点:Salesforceのプロダクトマネジメント担当SVPのマリーアン・パテル(MaryAnn Patel)は次のように述べています。「Salesforceは、営業担当者がAIによって強化され、営業効率を促進し、顧客へ集中するために貴重な時間を解放することを支援する未来を描いています。xGen-Salesモデルは、Agentforceで営業チームの業務を補強する生成AIソリューションの構築を支援する目的でつくられています」
Salesforce AI Researchは、Salesforceの人工知能(AI)研究ラボで、この分野における新たな技術的ブレークスルーを開発しています。研究者やエンジニア、プロダクトマネージャーでチームは構成されており、製品開発に直接役立つ基礎研究を通じてビジネスにおけるAIの未来を形成することに取り組んでいます。
提供時期:
● LAMのxLAMスイートの非商用オープンソース版は、コミュニティのレビューとベンチマークテストのためにHugging Faceで利用可能です。さらに高度な独自バージョンは、Agentforceに搭載されます。
● xGen-Salesはパイロットを完了し、間もなく一般提供開始予定です。
詳細情報:
● 小規模言語モデルがいかにしてLLMを凌駕するかについては、こちら。(英語)
● 大規模行動モデルの台頭による自律型AIの次なる波の到来については、こちら。(英語)
● アクションは言語よりも雄弁:Salesforce独自の大規模行動モデルxLAMの紹介は、こちら。(英語)
● xLAMのウェブページは、こちら。(英語)
● AIエージェントがAIエンタープライズに革命をもたらす方法は、こちら。(英語)
● 大規模行動モデルに関する説明は、こちら。(英語)
● Hugging Faceのダッシュボードは、こちら。(英語)
*今回発表したモデルの学習データに、ユーザー企業のSalesforce利用データは含まれていません。
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