SaaS(Software as a Service)とは?意味や定義を解説

Software as a Service 用語解説

SaaSとは?

SaaSとは「Software as a Service」の略で、SaaS(「サース」「サーズ」)と読むのが一般的です。

SaaSはソフトウェアをSaaSを提供する事業者がクラウドサーバーを経由して提供し、ユーザーはインターネットを通してサービスにアクセスすることができ、利用者はデバイスにソフトウェアをインストールしたりサーバーを用意する必要がなくなります。

また同じで意味でASP(Application Service Provider)という言葉もありますが、SaaSという言葉が普及する前に使用されていました。

両社の意味に違いはありませんが、流行やマーケティング的な意味合いが強いと思います。

SaaSの特徴

SaaSは一般的には以下の特徴を持っています。

  1. サブスクリプション
  2. 場所を問わずに利用できる
  3. 規模に応じた費用
  4. 自社特有の事情に合わせにくい
  5. 機能がアップデートされる
  6. 管理コストを削減できる

1.サブスクリプション

SaaSは基本的に、月額ないし年額での一定期間での課金形態になっています。
その反面、ソフトウェアやサーバー利用料などの初期導入費用を設けていないサービスも多くあり初期導入費用は抑えられます。

2.場所を問わずに利用できる

クラウドサーバーから利用できる為、インターネット環境と端末があれば場所への利用の制限はありません。
ですのでリモートワークを採用している場合でも、問題なく利用できます。
反面セキュリティに問題が発生する場合もあるので、アクセス管理やID管理などのSaaSを合わせて導入したり、各SaaSの権限設定やユーザー管理などはしっかり運用していく必要があります。

3.規模に応じた費用

多くのSaaSではユーザー数や利用数に応じた課金形態をとっており、規模間に応じた費用負担で利用可能です。

4.自社特有の事情に合わせにくい

SaaSは基本的にはある程度、業務・業種毎に合わせた最大公約数的なシステムとして開発されているので自社特有の業務フローがある場合などはマッチしない場合もあります。
そういった場合はSaaSでもローコード・ノーコードツールと呼ばれるカスタム性が高いものを利用するかスクラッチ開発で業務システムを構築する必要があります。

5.機能がアップデートされる

ほとんどのSaaSでは基本的には定期的に機能がアップデートされています。
SaaSを選定する際には、今の利用できる機能だけではなく機能の更新履歴も調べてみるといいかなと思います。

6.管理コストを削減できる

SaaSでは、利用するサーバーやシステムの管理はSaaS提供者側が行う為、それらの管理コストは削減でき社内の情報部門の負担を軽減できますし、小規模や単体でSaaSを利用するようなケースでは利用する事業者のユーザー自身で導入・運用な可能な場合もあります。

反面、定期メンテナンスや障害対応はSaaSの提供者自身が行う為事前に障害履歴やメンテナンス時間が自社の事業への影響を与えるかは精査する必要があると思います。

SaaSの分類

SaaSと一口に言っても様々なサービスや業界・業種向けに様々なサービスが展開されています。
SaaSには大きく分けて2つの分類がされます。

Horizontal SaaS

業種を問わず幅広いビジネスユーザーを対象としたSaaSのことです。
様々な業種・分野で利用可能なSaaSのことです。
人事システムや顧客管理システム、オフィスソリューションなど幅広い業界・業種で利用可能できるSaaSのことを指します。

Vertical SaaS

特定の業界の課題解決を目的に開発されたSaaSです。
業界ならではビジネスに対して特化するように開発されています。
医療、建設、農業など様々な分野でVertical SaaSの開発・提供がされています。
またHorizontal SaaSがIT企業を中心に提供されているのに対して、Vertical SaaSではその業界企業ないし、その業界でシステム開発実績が豊富なIT企業を中心にサービスが提供されています。

代表的なSaaS

現在様々なSaaSが提供されています、ほんの一例ですがここではSaaSを紹介します。

Salesforce

(引用:https://www.salesforce.com/jp/より)

Salesforceは代表的な顧客管理システム(CRM)です。
顧客情報や活動の履歴を管理でき、顧客へのアプローチを最適化できます。
またセールスオートメション(SFA)やマーケティングオートメーション(MA)、アナリティクスなど様々な機能を搭載しています。

Zoom

(引用:https://explore.zoom.us/en/products/meetings/より)

Zoomはビデオ会議の代表的なソリューションです。
ビデオ会議、ウェビナー、ホワイトボード、チャット、PBX、ルームなど様々な機能を搭載してます。Zoomはオンライン会議に必要なあらゆる機能を搭載しており、ビジネスや教育から場所の制約を排除します。

Microsoft365

(引用:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365より)

Microsoft365はExcelやWordなどお馴染みのソリューションをSaaS形式で提供します。
Microsoft Teams、Word、Excel、PowerPoint、OneDriveなど様々なビジネスソリューションを提供しており、企業のビジネスを強力にサポートします。

SaaSが普及した背景

SaaSは近年クラウドサーバーを提供するクラウドサービスの発展と共に成長しました。
システム開発会社はクラウドサービスを利用することで、自社でインフラを持たずシステム開発を行えるようになったことで事業規模に関わらずサービスを提供できるようになりました。
また合わせてコンシュマー向けではサブスクリプションでの課金形態が普及し始めており、オンライン決済基盤も充実しつつあったことでSaaSのようなシステムの提供がし易い状況にあったと言えます。

SaaSを導入して業務を最大限効率化するには

便利なSaaSですが、導入すれば業務を効率化できる分けではありません。
特に導入しても利用する事業部の協力がなければ効果が発揮出来なかったり、場合によっては使われないということもあります。
事前にきちんと事業部の協力の基に業務を洗い出し、業務を基に改善する目標を設定し、目標を達成できるSaaSを選定し小規模な試験導入を通して課題を洗い出し、解消して全体に展開することが望ましいです。

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