OpenAIは2024年12月20日、AIモデルの新シリーズ「o3」と「o3-mini」を発表しました。 これらのモデルは、9月に発表された「o1」の後継として開発され、特に複雑な推論や高度な問題解決能力の向上が特徴です。
o3は、AIの能力を測定する評価基準「ARC-AGIベンチマーク」において、前モデルと比較して20%の性能向上を実現しました。ARC-AGIセミプライベート評価では、驚異的な75.7%のスコアを記録し、高計算力構成では87.5%というさらなる高スコアを達成しています。
「熟慮的アライメント(deliberative alignment)」の導入
今回の発表では、AIの安全性を強化するために新しい手法「熟慮的アライメント」が導入された点も注目されています。この手法は、モデルがユーザーの要求に応じて論理的なプロセスを段階的に経ることで、誤った情報や不適切な応答を減らすことを目的としています。これにより、o3シリーズのモデルは性能だけでなく安全性の面でも大きな進歩を遂げました。
高速バージョン「o3-mini」も発表
o3-miniは、o3をベースにしたより軽量で高速なモデルで、特にコーディングタスクに最適化されています。このモデルは、一般向けに2025年1月末、その後o3も利用可能になる予定です。一方、o3とo3-miniは現在、外部研究者やテスターを対象にした早期アクセスプログラムを通じて試験運用中です。
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