Anthropicの定番AIツール「Claude.ai」を使ってみた

目次

概要

Claude.aiは、米国AIスタートアップのAnthropic(アンソロピック)が開発・運営する大規模言語モデル(LLM)搭載のチャットサービスです。
Anthropicは元OpenAIメンバーが設立し、安全性や倫理性を重視したAI開発で注目されています。
Claude.aiはWebブラウザや公式モバイルアプリから手軽にアクセスでき、日本語を含む多言語で高精度な対話や文章生成が可能です。2025年5月には、最新バージョンの「Claude 4(Opus 4/Sonnet 4)」がリリースされ、ビジネス・学習・開発まで幅広いニーズに対応しています。

主な特徴と機能

Claude.aiの最大の特徴は、安全性と透明性を最優先した設計に加え、長文・大容量データの処理能力に優れている点です。
Anthropic独自の「Constitutional AI」により、AIが自律的に安全性と倫理性を担保し、ビジネスや専門業務でも安心して利用できるのが他社AIにはない大きな強みです。
さらに、最大20万トークン超の長文コンテキストに対応し、書籍レベルのドキュメントも一度に要約・分析できるため、実務でのドキュメント処理や大規模データ分析にも最適です。

また、Claude.aiでは複数のAIモデル(Opus 4、Sonnet 4、Sonnet 3.7、Opus 3、Haiku 3.5)が用途や予算に応じて自由に選択できるため、日常のチャットから専門的なデータ分析、プログラミング支援まで幅広いシーンに対応可能です。

  • 多彩なモデル選択
    標準モデルの「Sonnet 4」は無料プランでも利用可能で、高度な日本語理解、長文の要約、PDFや画像の解析、表やグラフの自動生成などに優れています。有料プランにアップグレードすると、最上位モデル「Opus 4」が利用可能となり、さらに高度な推論や大規模データ分析、プログラミング支援など専門性の高い用途にも対応できます。
  • Artifacts機能
    Artifacts機能は、AIが生成したコードや表、グラフ、Webページなどをチャット画面の右側パネルでリアルタイムに表示し、直接編集や活用ができる独自の機能です。従来のAIサービスにはなかった「生成物の即時活用」が可能で、ビジネス文書の作成や業務効率化に大きく貢献します。
  • 高度なコーディングとデータ分析
    コードの修正、SQLクエリ生成、CSVファイルの解析などを対話形式で行えます。外部ツールを呼び出すAPIとの組み合わせにより、自動化エージェントとしても活用可能です。
  • 安全性とプライバシー保護
    Anthropic独自の「Constitutional AI」によって、安全性と倫理的基準をモデル自身が遵守します。また、ユーザーが入力した情報を学習データとして再利用しないポリシーを明確に定めており、機密情報を扱う場面でも安心して利用できます。

提供形態・料金

Claude.aiは、以下のような料金体系・プランで提供されています(2025年7月時点、公式情報より)。

プラン名月額(税込別)主な内容・条件
Free(無料)$0基本機能のみ。日ごとの利用上限あり
Pro$20(月払い)
または
$17(年払い換算)
利用上限増加。ProjectsやResearchなど追加機能利用可能
Max 5×$100Pro比5倍の利用量。優先アクセス
Max 20×$200Pro比20倍の利用量。新機能への最速アクセス
Team$30/人(月払い)
または
$25/人(年払い換算、5人以上)
請求や管理機能付き。チーム向けコラボレーション機能など
Enterprise要問い合わせSSO/SCIM/監査ログ対応など法人向け上位プラン

内容は随時更新されるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。

Claude.aiの利用方法

Claude.ai は Web/モバイルアプリ/デスクトップアプリから利用できますが、今回はWebから利用する方法を紹介します。

利用開始手順


Claude.ai公式サイトにアクセスして、メールアドレスやGoogleアカウントでサインアップ・ログインします。

実際の使い方と具体例

チャット画面での質問・指示

Claude.aiの基本はチャット画面での対話です。

今回は次のプロンプトを使用します。

プロンプト:

Claudeについて教えて

出力結果:

ファイルアップロードによる情報解析

画面下部のクリップアイコンから、PDF、Word、画像、CSVファイルなどをアップロードできます。アップロードしたファイルの内容をもとに、要約・翻訳・グラフ生成など多様なタスクが可能です。

今回は次のプロンプトと架空の売上データのCSVを使用します。

CSVデータ:

日付,店舗名,商品名,数量,単価,売上金額,担当者
2025-04-01,東京店,コーヒー,10,350,3500,田中
2025-04-02,大阪店,紅茶,5,300,1500,佐藤
2025-04-03,名古屋店,サンドイッチ,8,500,4000,鈴木
2025-04-04,札幌店,ケーキ,4,450,1800,山本
2025-04-05,福岡店,コーヒー,12,350,4200,渡辺
2025-04-06,東京店,紅茶,7,300,2100,田中
2025-04-07,大阪店,ケーキ,3,450,1350,佐藤
2025-04-08,名古屋店,コーヒー,15,350,5250,鈴木
2025-04-09,札幌店,サンドイッチ,6,500,3000,山本
2025-04-10,福岡店,ケーキ,5,450,2250,渡辺

プロンプト:

総売上を教えてください

出力結果:

Artifacts機能で生成物をプレビュー・編集

Claude.ai独自の「Artifacts(アーティファクト)」機能を使うと、AIが生成したコード、表、グラフなどを右側パネルで即座にプレビュー・編集できます。

今回は先程のCSVをグラフにしてもらいました。

プロンプト:

店舗別の売上グラフにしてください

出力結果:

作成した成果物は、追加で修正やコメントを入れることもでき、そのままダウンロードや共有リンクの発行も可能です。


おわりに

Claude.aiは、シンプルなUIと高い日本語対応力、そして直感的に使えるArtifacts機能など、実際に使ってみてその利便性を強く実感できる生成AIサービスです。
無料プランでも実用十分な性能を備えており、PDFや画像の解析、長文要約、専門的な質問対応までスムーズにこなします。さらに有料モデルを選べば、より高精度な応答や大容量データの処理にも対応し、ビジネスや研究など高度なニーズにも応えられます。

ChatGPTやGeminiと比べても、「安全性」や「論理的で丁寧な回答」を重視する場面ではClaude.aiが大きな強みを発揮します。
今後も継続的な機能拡充が期待されるため、日常業務から専門用途まで、AI活用の有力な選択肢としてぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

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