GitHubは、2024年10月29日のGitHub Universeイベントにて、AnthropicのClaude 3.5 Sonnet、GoogleのGemini 1.5 Pro、そしてOpenAIの新たなモデルo1-previewとo1-miniの対応をGitHub Copilotに導入すると発表しました。
この新たな機能により、開発者は好みのAIモデルを選択し、より自由度の高いコード生成を体験できるようになります。
Copilotは、初期からOpenAIのGPT-3ベースのCodexを利用しており、2023年にはGPT-3.5やGPT-4を搭載したCopilot Chatも登場しました。
今回の発表では、さらなるモデル選択の自由を提供し、複数のAIモデルを用途やニーズに応じて活用できる環境を整備しています。
導入されるモデルと特徴
- Claude 3.5 Sonnet(Anthropic)
Claude 3.5 Sonnetは、設計からバグ修正、保守、最適化まで幅広いコーディングタスクで高いパフォーマンスを発揮します。特に複雑なコードや段階的な作業の処理に強みを持ち、レガシーアプリケーションの更新やコードのリファクタリング、機能開発の面で有効です。 - Gemini 1.5 Pro(Google)
Gemini 1.5 Proは、2百万トークンのコンテキストウィンドウとマルチモーダル対応を備え、コード、画像、音声、動画、テキストを同時に処理できるモデルです。コード補完やドキュメント生成、コードの解説など、多様なコーディングシーンにおいて優れたパフォーマンスを発揮します。 - o1-previewとo1-mini(OpenAI)
OpenAIのo1シリーズは、GPT 4oに比べ高度な推論能力を備えており、コードの制約やエッジケースへの理解が向上しています。特にo1-previewは、GitHub Copilotでテストした際に効率的かつ質の高いコーディング結果を出すことが確認されています。
これらのモデルは、GitHub Copilot Chatから順次提供が開始され、まずはOpenAIのo1-previewとo1-miniが利用可能になっています。
Claude 3.5 Sonnetは翌週から段階的に展開され、GoogleのGemini 1.5 Proも数週間以内に利用可能になる予定です。
GitHub Copilotの多くの機能—Workspace、マルチファイル編集、コードレビュー、セキュリティ自動修正、CLIなど—で、複数モデルの選択が可能になります。
新たな開発体験「GitHub Spark」
GitHubは今回、AIを活用したアプリケーション構築ツール「GitHub Spark」も発表しました。
GitHub Sparkは、自然言語でアプリを開発し、外部データソースと連携した機能を管理なしに実装できるツールです。
最初のプロンプトから始まり、リクエストごとのオプションやバージョン比較が容易に行え、ユーザーがライブでアプリのプレビューを見ながら構築できるインターフェースを提供しています。
GitHubは1億人の開発者にリーチすることを目標に掲げ、この多モデル選択機能とAIネイティブな開発ツールによって、今後のソフトウェア開発の未来をさらに強力にサポートしていく予定です。
引用
https://github.blog/news-insights/product-news/bringing-developer-choice-to-copilot/