【Power Automate入門】kintoneとChatGPT APIを連携【第7回】

今回はクラウドベースの自動化サービスであるPower Automateを使用して、kintoneのレコードが追加された際に、そのフィールド内容をChatGPT APIで要約して、別フィールド更新する方法を紹介します。

目次

必要なもの

環境

  • kintone
  • ChatGPT APIキー
  • Power Automate(クラウドフロー)

Kintoneの設定

最初にkintoneの設定をしていきます。
今回は別記事で作成した日報アプリを使います。

あわせて読みたい
【Kintone】Kintoneで日報アプリ使ってみる【第2回 アプリ開発編】 前回の記事ではKintoneの基本的な機能と日報アプリの概要について触れました。 https://biztechdx.com/%E3%80%90kintone%E3%80%91kintone%E3%81%A7%E3%82%A2%E3%83%97%E...

作成するアプリの項目は以下のようになります。

カテゴリーフィールド名フィールドコード名備考
日付日付Daily
ユーザー選択作業者名User
ドロップダウン部署名Departmentドロップダウン項目
・部署1
・部署2
・部署3
文字列(複数行)作業内容/日報WorkContent
文字列(複数行)要約summary追加
文字列(複数行)上長コメントComment

次にPowerAutomateの設定をしていきます。

PowerAutomateの設定

事前にOpenAIのAPIキーを取得してください。

あわせて読みたい
OpenAIのAPIとは?概要からAPIキーを取得する方法まで 今回の記事ではOpenAIのAPIキーの取得方法を解説します。OpenAIのAPIキーを取得することで、OpenAIが提供するChatGPTなどさまざまなAIサービスを自身んのアプリケーショ...

APIキーを取得したらPowerAutomateの設定をしていきます。

PowerAutomateにアクセスして「作成」をクリックして下さい。

「自動化したクラウドフロー」を選択してください。

フロー名を設定して下さい。
分かりやすい名前なら何でもよいですが、今回は「kintonegpt」と入力しました。

検索欄に「kintone」と入力して「レコードがアプリに追加されたとき」を選択してください。

初期状態では「接続が無効です。~」と表示されます。

kintoneの接続方法は下記の記事の「PowerAutomateの設定」を参考にしてください。

あわせて読みたい
【Power Automate入門】Kintoneのレコードが追加されたときにTeamsに通知を送信【第6回】 今回は、クラウドベースの自動化サービスであるPower Automateを使用して、Kintoneのレコードが追加された際に、Microsoft Teamsに通知を送信する方法を紹介します。 必...

kintoneとの接続が完了したらActionの対象となるアプリのIDを入力します。

アプリIDはKintoneで対象のアプリにアクセスしているURL:https://[your-domain-name].kintone.com/k/「アプリID」の最後の数字になります。

(例:https://[your-domain-name].kintone.com/k/5)

ここまででkintoneの接続処理とレコード追加時の処理は完了です。

次にChatGPT APIの設定と処理を実装します。
「+」ボタンを押してActionを追加して下さい。

OpenAIで検索して「OpenAI GPT(Independent Publisher)」の「さらに表示」を選択して下さい。

「Get chat completions」を選択してください。

APIキーの設定が必要なので、接続名とAPI Keyを設定して下さい。
接続名は分かりやすい名前であれば、何でも良いですが今回は「ChatGPTAPI」にしました。

API Keyは以下のように入力してください。

“Bearer 半角スペース あなたのAPIキー”で入力して下さい。
具体的には「Bearer sk-xxxxxxxxxxxxx」になります。

各種パラメーターは次の画像のように設定しました。
Modelを「GPT-4」に変更し、プロンプトに「以下の内容を要約して下さい」とkintoneのフィールド「作業内容/日報」を設定しました。

これでChatGPT APIの設定は完了です。

最後にkintoneの要約した情報をレコードに追加して更新します。
「+」ボタンを押してActionを追加して下さい。

kintoneで検索して「OpenAI GPT(Independent Publisher)」の「さらに表示」を選択して下さい。

次のように要約した内容をkintoneのフィールドに設定していきます。

全体のフローは次のようになります。

実行結果

では実際に実行してみます。
「日報アプリ」に作業内容/日報を入力します。

今回は次のような内容を入力しました。

日付: 2024年2月21日
氏名: 山田太郎
部署: 車両組立ライン
勤務時間: 08:00 - 16:30

作業内容
08:00 - 10:00:

シフト開始。安全点検と機械のウォームアップを実施。
組立ラインの前半部分での作業を開始。特にフロントエンドの組立に注力。
10:15 - 12:30:

ショートミーティングで品質問題のレビュー。前日の不具合に関するフィードバックを共有。
組立ラインでの作業再開。サスペンションとステアリングシステムの取り付け。
12:30 - 13:00:

昼休憩。
13:00 - 15:00:

内装パーツの組立。ダッシュボード、シート、カーペットの取り付け。
定期的な品質チェックと調整。
15:15 - 16:30:

ラインの最終チェックと後処理。
シフト終了に向けてのクリーンアップと機器のメンテナンス。
特記事項
午前中、組立ラインの一部で小さな遅延が発生。原因は部品供給の遅れ。迅速な対応で影響を最小限に抑えた。
新しい安全プロトコルを実施。作業効率には影響なし。
明日の予定
同じラインでの作業を継続。
午後に新しい設備の導入に関するトレーニングセッションが予定されている。

「保存」すると、フローが実行され次のように作業内容/日報の内容が要約され「要約」フィールドに追加されます。
※やや時間が掛かる場合があります。

あとがき

今回はChatGPT APIとkintoneを連携させてみました。
PowerAutomateを使えばkintoneでも簡単に生成AIを利用することができます。
この連携によって分類や要約、文書生成などkintone上のさまざまなデータ処理の自動化が実現できます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

AI・DX・LowCodeなど企業に役立つ情報を発信しています。

目次