OpenAIは5月16日、クラウドベースのソフトウェアエンジニアリングエージェント「Codex」のリサーチプレビュー版をリリースした。Codexは、同社が開発したcodex-1モデルを搭載しており、複数のタスクを並行して処理可能。主な用途として、コード作成、コードベースに関する質問回答、バグ修正、GitHubのプルリクエストの提案などを挙げている。
Codexは、特にソフトウェアエンジニアリングに最適化されたモデルであり、実世界のコーディングタスクを通じた強化学習を利用し、人間のコード作成スタイルやレビューの好みに極めて近い成果物を生成する。ユーザーは専用のクラウドサンドボックス環境で各タスクを独立して実行し、リアルタイムで進捗を確認可能。作業完了後には変更点がコミットされ、GitHubへのプルリクエストやローカル環境への統合が容易に行える。
Codexの特徴としては、リポジトリ内に配置されたAGENTS.mdファイルを通じて、エージェントに対するガイダンスやコードベースのナビゲーション方法を細かく指定できることが挙げられる。また、OpenAI内部のソフトウェアエンジニアリングタスクベンチマークでは、従来のモデルを大きく上回るパフォーマンスを記録している。

導入企業の事例として、Cisco、Temporal、Superhuman、Kodiakなどが挙げられ、それぞれがCodexを活用して効率的な開発作業を実現しているという。
現時点ではChatGPT Pro、Enterprise、Teamのユーザー向けに提供を開始しており、Plusおよび教育機関ユーザーへの展開も近日予定。OpenAIはCodexを通じて、ソフトウェア開発におけるAI活用をさらに拡大していく考えだ。
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