現在様々な生成AIがリリースされています、今回はそんな様々な生成AIを開発者がサポートを受けられるように設計された生成AIプラットフォーム「Fireworks.ai」を紹介します。
Fireworks.aiとは？
Fireworks.aiは、生成AIモデルの構築と利用を簡単にするプラットフォームです。
開発者は、Fireworks.aiを利用することで、以下のことが可能になります。
- 事前トレーニング済みの生成AIモデルへのアクセスと利用
- カスタムAIモデルの構築とトレーニング
- AIモデルのデプロイと運用
Fireworks.aiは、高速な処理速度と低コストが特徴です。
また、OpenAI API互換なので、既存のツールやワークフローと簡単に統合できます。
Fireworks.aiの料金
Fireworks AIは、個々の開発者から大企業まで、さまざまな使用レベルに対応する料金プランを提供しています。
- デベロッパープラン：
このプランは個人または小規模チームがプロジェクトを始めるために設計されており、1分間に最大600リクエスト、最大100モデルのデプロイが可能です。利用した分だけを支払うペイ・パー・ユーセージ方式が採用されています。 - ビジネスプラン：
使用量のが多い気企業に適したプランで、デベロッパープランのすべての機能に加え、カスタムレート制限、チーム協働機能、APIテレメトリ、専用のメールサポートが提供されます。 - エンタープライズプラン：
大規模な運用に必要なパーソナライズされた設定を提供するプランで、レート制限やデプロイされたモデルの数に制限がなく、カスタムベースモデル、専用および自己ホストのデプロイメントのオプションが含まれています。料金は企業の具体的なニーズと規模に基づいてカスタマイズされます。
モデル別の具体的な料金については、Fireworks AIはモデルのサイズとタイプに応じて課金が発生します：
- テキストモデル：モデルのサイズに応じて、100万トークンあたり0.20ドルから1.20ドルの範囲で課金されます。
- イメージモデル：SDXLなどのモデルについては、ステップ（デノイジングイテレーション）ごとに0.0002ドルから0.0003ドルで課金されます。
- マルチモーダルモデル：各画像は576プロンプトトークンとして請求されます。
- エンベディングモデル：処理された入力トークンの数に基づいて課金され、価格は100万入力トークンあたり0.008ドルから0.016ドルの範囲です。
- ファインチューニング：トレーニングトークンの課金は、モデルのパラメータ数に応じて100万トークンあたり0.50ドルから3.00ドルの範囲で行われます。
- さらに高需要の使用には、GPU秒単位で課金される専用デプロイメントが用意されており、使用されるGPUのタイプと数によって価格が調整されます。
Fireworks.aiの使い方
最初にFireworks.aiにアクセスします。
トップナビゲーションバーの「Login/Sign In」ボタンをクリックします。
「Continue with Google」をクリックし、Googleアカウントで認証します。
初めてサインインする際に新しいFireworks開発者アカウントが作成されます。
Googleの認証を許可するとProfileのページに遷移します。
次にモデルを使用してみます。
トップナビゲーションバーで「Models」をクリックします。
利用可能なモデルのいずれかをクリックします。
ここでは最近リリースされた「Llama 3 70B Instruct」を使用します。
チャット画面に移行するのでメッセージを入力することでチャットを開始できます。
今回は以下のプロンプトを入力してみました。
Llama3について日本語で教えて
Llama 3の情報を教えてくれました。
余談ですがに「Llama 3」は記事執筆現時点(2024年4月)では返信に日本語であることを明記しないと回答が英語で返信される仕様のようです。
またAPI経由で利用したい場合はトップナビゲーションバーで「API Keys」をクリックし、「Create new API Key」をクリックし、新しいAPIキーに名前を付けます
発行されたAPIキーを利用することでプログラムからFireworks.ai経由でLLMを呼び出すことができます。
※APIキーは厳重に保管してください。
おわりに
今回は生成AIプラットフォーム「Fireworks.ai」の解説から利用方法まで解説しました。
「Fireworks.ai」は多様なニーズに応える柔軟な料金プランや様々なサイズとタイプのモデルを手軽に利用できる点は大きな魅力です。
まだ新しいサービスですので、安定性などは不透明なところはありますが生成AIサービスを開発する上で有力な選択肢になりそうです。
