本記事では、中国発の汎用AIエージェント「Manus」の技術的特徴からユースケース、提供形態、料金体系、現時点で得られる最新情報を総合的に解説します。
Manusの概要
Manusは、中国のスタートアップ「Monica(Butterfly Effect AI)」によって開発され、2025年3月にベータ版が公開されました。Monica社はAIアシスタント「Monica」シリーズで知られ、Tencentや紅杉資本などからの資金調達を経て、汎用エージェントの開発に至っています。このリリースは「第二のDeepSeekモーメント」とも呼ばれ、中国国内外の技術界隈で大きな話題となりました。
Manusの機能と特徴
Manus最大の特徴は、人の目標を理解し、複数ステップのタスクを自律的に完了できる点です。
以下に主な機能をまとめます。
自律的なタスク実行:ユーザーの指示に基づき、必要な情報収集、分析、実行までを自動で行います。
マルチエージェント構造:複数の専門エージェントが協調して複雑なタスクを処理します。
非同期実行:クラウド上でタスクを実行するため、ユーザーはデバイスを閉じても処理が継続されます。
透明性の高いUI:エージェントの思考プロセスや操作をリアルタイムで表示する「Manusのコンピュータ」パネルを備えています。
使用されるAIモデルには、AnthropicのClaudeやAlibabaのQwenシリーズが含まれ、用途に応じて最適なLLMを切り替える設計です。
Manusの料金
Manusは以下の料金プランを提供しています :
- 無料プラン:
- 毎日1タスク無料(300クレジット付与)
- 全ユーザーに一度限りの1,000クレジットボーナス
- 有料プラン:
- ベーシックプラン:月額$19
- プラスプラン:月額$39
- プロプラン:月額$199
Manusの利用方法
1.アカウント登録:公式サイトでアカウントを作成します(GoogleまたはAppleアカウントでサインアップしています)。

2.タスクの指示:自然言語でタスクを指示します(例:「日本のECサイトでのiPhone 16 Pro Max価格比較してください」)。

3.タスクの実行:Manusが自動で情報収集、分析、実行を行います。

4.結果の確認:タスク完了後、成果物や実行過程を確認できます。

実際に価格.comで確認したところ、表示されている価格と一致していました。

また今回のタスクの実行に必要なクレジットは、96クレジットでした。
おわりに
今回は遂に、一般公開されたManusについて解説しました。
無料プランでも毎日300クレジットが支給され、さらに初回ボーナス1,000クレジットが付与されるため、まずはリスクなく実力を試せるのが大きな強みです。
加えて、ベーシック/プラス/プロという3段階の月額プランが用意されており、タスク量や優先度に応じて柔軟にアップグレードできる設計も好印象です。
タスクを依頼したあとは、クラウド上でエージェントが自律的に処理を進めてくれるため、ユーザーは待ち時間を別の作業に充てることができます。
しかも、Manusの“コンピュータ”パネルで行動ログを追跡できるので、AIの意思決定プロセスを可視化できるのも魅力ですね。
