現在、様々な場所でDX化やデジタルトランスフォーメーションなどの言葉を聞くことが多くなってきたと思います。
しかしDXと聞いてもAIを導入することや業務システムを入れることなど様々な場面で使われることが多くなっており、いまいち単語は聞いても自信をもってDXの意味を説明できる人は少ないのではないでしょうか。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?
デジタルトランスフォーメーションは定義は世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画(令和2年7月17日閣議決定)によると以下のように定義されています。
Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション、DX)は、将来の成長、競争力強化のために、新たなデジタル技術を活用して新たなビジネスモデルを創出・柔軟に改変すること。企業が外部エコシステム(顧客、市場)の劇的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。
引用
世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画(令和2年7月17日閣議決定) 用語集
https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12187388/www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/20200717/siryou3.pdf
DX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するには?
ではデジタルトランスフォーメーションを実際に実現するために企業は何をすれば良いのでしょうか?
本記事ではDXの大枠を以下の2つに分けています。
ビジネスDX
ITやICT、IoT、AIを利用してビジネスモデルを創出、再構築し顧客にとって新しい価値を創出すること。
システムDX
業務プロセスを見直し、SaaS(Software as a Service)やクラウド、AIを活用し業務の効率化・自動化を図る方法
ビジネスDXでは主にデジタル技術や顧客動向、ニーズを合わせ新しい事業を構築するまたは既存の事業を再構築していくことになります。
システムDXでは現在の業務プロセスを見直し、デジタル技術を活用しながら業務を効率化することになります。
また大枠として二つに分けましたが業務プロセスとしてはビジネスとシステムは一連の流れになるので両面から考えていく必要があります。
例えばビジネスDXは消費者の購買行動や生活様式がスマートフォンが中心になったことで不用品の売買がリサイクルショップからメルカリなどのフリマアプリに変わったり、TVや映画などの動画コンテンツもネットフリックスやYoutubeなどの動画配信サイトに置き換わりつつあります。
それに伴い取り巻く産業構造にも大きな影響を与えており、先の例を挙げると動画配信サイトの躍進によって広告はTVからネットが中心になりましたし、フリマアプリは配送会社の荷物数の増加の一因に繋がりました。
またシステムDXでは近年の新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の感染拡大でリモートワークが推奨されると、Web会議やペーパレス化、業務システムのクラウド化など様々な変化が発生しました。
特にこういったデジタル技術に伴う市場環境の変化に今後も加速度的に発生すると思われ、企業に求められるDX(デジタルトランスフォーメーション)への急務になってきているといえます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)を実現する手順
先のようにDXをビジネスDXとシステムDXを2つに分けて現在の市場環境、顧客動向を考慮しそれらを統合して考える必要があります。
手順
現在の業務プロセスを可視化する。
↓
新しいビジネスモデルとそれを業務プロセスに落とし込む
↓
新しいの業務プロセスと既存の業務プロセスを統合する
↓
一連の施策を実現するデジタル施策やシステムに落とし込む
↓
一部でPoC(小規模なテスト)を繰り返し、改善点を洗い出し徐々に適用範囲を拡大する
↓
全体で運用
例えば飲食店だとアフターコロナ以降、店内での飲食から持ち帰りやオンライン注文・配達も考慮する必要がありそれらを考慮しながらDX化を進めていく必要があります。
またDX化といってもこういった一連の手順を踏んで実行していくことが求められるます。