【ChatGPT】推論力が大幅に強化されたGPT-4 o1とは?

目次

GPT-4 o1とは?

GPT-4 o1は、2024年9月12日にOpenAIが発表した新しい推論型AIモデルです。
このモデルは従来のモデルと比較して、応答する前により多くの時間をかけて思考する「Chain of Thought(思考の連鎖)」に基づいて設計されています。
これにより、複雑なタスクを推論し、科学、コーディング、数学の分野でより難しい問題を解決する能力が向上しています。

実際に、国際数学オリンピック予備試験でGPT-4oの13.4%に対し、56.7%の正答率を達成し、次世代モデルでは83.3%にまで向上しています。
また、GPQAダイヤモンドという難易度の高い知識ベンチマークにおいて、化学、物理、生物学に関する博士号レベルの問題を人間の専門家よりも正確に解答しています。
さらに、競技プログラミングの領域では、Codeforcesの評価で89パーセンタイルにランクインし、GPT-4oを大きく上回る成果を見せました​

GPT-4 o1の主な特徴と機能

GPT-4 o1は、2024年9月の時点で次の2つのモデルを利用できます。

  • o1-preview
  • o1-mini

o1-previewがより高度な推論能力を持ち、miniがより軽量なモデルになります。

GPT-4 o1は、問題を段階的に分解し、各段階で推論を積み重ねて最終的な答えを導き出す「Chain of Thought」アプローチを採用しており、従来のGPT-4 oと比べると思考時間が必要ですがより高度な推論能力を持ちます。

ただし、GPT-4 o1はすべてのユースケースでGPT-4oを置き換えることを目的としておらず、GPT-4 o1を利用する場合以下の点に注意する必要があります。

・「ステップバイステップで考える」などプロンプトテクニックを用いた場合、効果が無いか場合によっては生成の精度を下げる可能性がある。

・トリプルクォーテーション、XMLタグ、またはセクションタイトルなどのデリミタを使用して、入力の異なる部分を明確に示し、モデルが異なるセクションを適切に解釈するのを助けます。

・追加のコンテキストやドキュメントを提供する際は、モデルが応答を過度に複雑にしないよう、最も関連性の高い情報のみを含めてください。

用途としてコミュニケーションチャットボットやロングコンテキスト情報を含む場合、推論力を求められない場合などは従来のGPT-4 oの方が効果的に機能する場合があります。
また2024年9月時点でテキストのみで、画像はサポートされていない他、ブラウジング機能やファイルのアップロード機能など今後追加予定になっています。

GPT-4 o1の料金

GPT-4 o1は、以下の料金プランで提供されています。

ChatGPTプラン

  • ChatGPT Plus: 月額20ドル
  • ChatGPT Team: 月額25ドル

API利用料金

  • o1-preview:
    • 15.00ドル / 100万入力トークン
    • 60.00ドル / 100万出力トークン
  • o1-mini:
    • 3.00ドル / 100万入力トークン
    • 12.00ドル / 100万出力トークン

また、ChatGPTおよびAPI利用時には、以下のレート制限が設けられています。

ChatGPT

  • o1-preview: 週50メッセージまで
  • o1-mini: 1日50メッセージまで

API

  • o1-preview:1分あたり100リクエスト
  • o1-mini:1分あたり250リクエスト

GPT-4 o1の利用法

ChatGPTでGPT-4 o1を利用するにはPlus・Teamユーザーであれば、モデル選択メニューでo1-previewまたはo1-miniを選択することで利用を開始できます。

おわりに

今回は、GPT-4 o1について解説しました。
GPT-4 o1は、数学やプログラミング、専門知識を必要とする分野での能力が飛躍的に向上しており、従来のモデルでは解けなかった複雑な問題にも対応可能です。
ただし全ての分野で4oより優れている訳ではなく、従来のプロンプトエンジニアリングも有効でない場合もあるため利用者側のリテラシーも求められる印象を受けました。

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この記事を書いた人

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