【AI駆動開発】OpenAI Codex CLI使ってみた

目次

概要

OpenAI Codex CLIは、OpenAI社が2025年4月に公開したオープンソースのAIコーディング支援ツールです。Rust言語で実装されたこのCLI(Command Line Interface)ツールは、ターミナル上でGPT-5モデルを活用し、コードの読み取り・編集・実行を自動化する「コーディングエージェント」として機能します。
OpenAI社はCodex CLIを「軽量なコーディングエージェント」と位置づけ、開発者がローカル環境でAIとペアプログラミングを行える環境を提供しています。同社の最新推論モデルであるGPT-5を搭載し、ChatGPT Plus以上のプランに含まれる形で提供されています。

主な特徴と機能

AIエージェント機能

Codex CLIの最大の特徴は、自然言語による指示でコードベース全体に作用できる点です。「バグを修正して」「新機能を実装して」といった指示に対し、エージェントがリポジトリを解析し、複数ファイルにまたがる変更を提案・実行します。

マルチモーダル入力対応

2025年の最新アップデートにより、テキストだけでなく画像入力にも対応しました。UIのスクリーンショットや手書きの設計図を与えることで、視覚的な情報からコードを生成できます。

承認モード機能

Codex CLIは3つの承認モード(Auto・Read Only・Full Access)を提供し、AIの自律性レベルを調整できます。Auto モードでは作業ディレクトリ内の操作を自動承認し、外部アクセスのみユーザー確認を求めます。

MCP連携

Model Context Protocol(MCP)に対応しており、外部ツールやサービスとの連携が可能です。設定ファイル(~/.codex/config.toml)でMCPサーバーを有効化することで、Webスクレイピングやセキュリティスキャンなどの機能を拡張できます。

提供形態・料金

CodexはChatGPTのPlus / Pro / Business / Edu / EnterpriseまたはAPIキーを設定することで利用可能です。

またそれぞれ以下のように利用上限が設定されています。

プラン月額料金Codexの利用上限(要点)
Plus$20 / 月ローカル: 5時間あたり平均 30–150 メッセージ+週次上限 / クラウド: 当面は寛大な上限(期間限定)
Pro$200 / 月ローカル: 5時間あたり平均 300–1,500 メッセージ+週次上限 / クラウド: 当面は寛大な上限(期間限定)
Business$25 / 人・月(年契約) / $30 / 人・月(月契約)席あたりはPlus相当(Flexible Pricingありならクレジット購入で増枠可
Enterprise / Edu要問い合わせFlexible Pricingの場合はワークスペース共有のクレジットプールから消費/非Flexible席あたりPlus相当

内容は随時更新されるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。

Codex CLIの利用方法

インストール手順

npmでのインストール

bash

npm install -g @openai/codex@latest

Homebrewでのインストール(Mac)

bash

brew install codex

初期設定の流れ

  1. CLI起動とログイン bashcodex 初回起動時に「Sign in with ChatGPT」を選択し、ブラウザ経由でOpenAIアカウントにログインします。
  2. 承認モードの選択 起動時に--suggest(提案のみ)、--auto-edit(自動編集)、--full-auto(完全自動)のいずれかを指定できます。
  3. 対話開始 ターミナル上でChatGPTのような対話インターフェースが起動し、自然言語でコーディングタスクを指示できます。

利用手順

今回は、同様のサービスである「GeminiCLI」と比較できるように、同じプロンプトを使用します。

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1. Codex CLIの起動と準備

まず、開発したいプロジェクト(例:C:\Projects)のディレクトリに移動します。
その後、ターミナルで以下のコマンドを入力し、Codex CLI を起動します。

codex

Codex CLIはこの時点であなたの作業フォルダを認識し、編集やコマンド実行を行える状態になります。

2. Codex CLIにプロンプトを送信

CLIに直接、以下のようなコマンドや依頼文を入力します。

現在のフォルダにAstro.jsを使用して、新作カフェメニューのランディングページ(LP)を作成してください。

Codex CLIは、このプロンプトを解釈し、必要なファイルやコードを自動生成します。

また作業を進めながら、重要な変更やファイルの作成はその都度確認が入ります。

作業完了後、ターミナル上から実行します。

Astro.jsの開発サーバーが起動し、http://localhost:xxxx(設定されているポート番号)/などのURLでアクセスできます。

実行結果は以下になります。

今回生成されたLPは、特に指示を出さなかったにもかかわらず、日本語に不自然さが一切なく、全体の構成やデザインも非常に高クオリティに仕上がっていました。
コピーも視覚要素もバランス良く配置されており、短時間でここまで完成度の高いページが整うのは驚きです。

おわりに

OpenAI Codex CLIは、AI駆動の開発体験において新たな可能性を示すツールです。
筆者の実体験では、Astro.jsを用いたランディングページ作成において、指示の曖昧さにも関わらず高品質な成果物が短時間で生成されました。
特に日本語の自然さと全体的な構成力の高さは、GPT-5モデルの優秀さを実感させるものでした。
ChatGPT Plus以上のプランに入っている方は是非試してほしいツールです。

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