【カスタムコネクター】ChatGPTのMCP連携を試してみた

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概要

Model Context Protocol(MCP)は、2024年11月にAnthropicが公開した、AIと外部ツール/データソースをつなぐオープンプロトコル。2025年3月にOpenAIが採用を表明し、ChatGPTでもMCP準拠のコネクタで外部システムに接続できるようになりました。
2025年以降は開発者向けにDeveloper mode(ベータ)も提供され、Plus/Pro(Web)でフルMCPクライアント(読み書き)の動作を試せます。

主な特徴と機能

  • “AI用USB-C”のような標準的な接続口:MCPに対応したコネクタ/サーバーを用意すれば、ChatGPTから統一手順で外部サービスにアクセス。
  • MCPの3要素Resources / Prompts / Tools を公開するMCPサーバーを介し、ChatGPTがリアルタイム参照やアクション(書き込み含む)を実行可能。
  • Developer modeでは、会話中にどのコネクタのどのツールを使うかを明示指示でき、書き込みアクションは確認プロンプトで安全性を担保〔公式Developer modeドキュメントより〕。

提供形態・対応

Developer mode(ベータ)でMCPを使えるのは、月額20米ドルのPlusおよびPro(Web)です。
組織向けの通常のカスタムコネクタは、Team/Enterprise/Eduで管理者設定のもと利用できます。

プランMCPサポート備考
FreeDeveloper mode未対応
PlusDeveloper mode(β)対応Webで有効化。フルMCPクライアント(読み書き)〔公式Developer modeドキュメントより〕
ProDeveloper mode(β)対応同上
Team/Enterprise/Edu管理者によるコネクタ管理に対応(通常のカスタムコネクタ)互換要件あり(下記)/運用は管理者ポリシーに依存

注:提供範囲や地域制限は変動します。最新は公式ヘルプ/リリースノートをご確認ください。

ChatGPTでMCPの利用方法

今回はPlusプラン以上で利用できるDeveloper mode の例について解説します。

利用開始手順(Developer mode)

1.有効化:設定 → コネクター → 高度な設定 → 開発者モードをオン

2.MCPの追加:設定 → コネクターでリモートMCPサーバーを追加

リモートMCPサーバーを追加

今回は、暗号通貨の市場データに“登録・APIキーなし”でアクセスできるCoinGecko MCPサーバーをChatGPTのDeveloper modeに追加します。
CoinGecko MCPサーバードキュメント

1.サーバーURLに https://mcp.api.coingecko.com/mcp を入力し、認証は「認証なし」に設定して保存します。これでCoinGecko MCPサーバーがコネクター一覧に追加されます。

チャットで有効化

1.新規チャットで「ファイルの追加など/」から「開発者モード」を有効にします。

2.コネクター一覧から「CoinGecko」を有効化します。

3.チャットから利用

今回は以下のプロンプトを使用します。

プロンプト:

BTCの現在の価格を教えて下さい

結果:

BTCの価格をカスタムコネクタに設定したCoinGeckoから教えてくれました。

おわりに

MCPの登場により、ChatGPTは単なるテキスト生成ツールから、外部システムと連携する汎用的なAIプラットフォームへと進化を遂げています。
今回の例では、そこまでカスタムコネクタの必要性はありませんが業務システムやプライベートデータベース、社内ツールとの連携においては、MCPの真価が発揮されるでしょう。
開発者がMCPサーバーを自由に構築できることで、ChatGPTを企業固有のワークフローに組み込み、AIアシスタントとして活用する可能性が大きく広がります。

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この記事を書いた人

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