国産LLMのフラッグシップモデル「PLaMo Prime」とは?

目次

PLaMo Primeとは

PLaMo Primeは、日本のAIベンチャー企業であるPreferred Networks(PFN)が開発した、大規模言語モデル(LLM)です。
2025年7月時点で、最新のモデルはPLaMo 2.0 Primeで、経済産業省とNEDOの生成AI開発事業(GENIAC)による公的支援のもと、1000億トークン以上の高品質日本語コーパスを用いた追加学習によって、国内最高峰レベルの精度とスピードを実現しています。
本モデルは、日本語タスクに特化した高い性能を誇り、文章生成や翻訳、要約、テキスト分析といった自然言語処理の幅広いタスクに対応しています。

また他にも翻訳に特化したモデルや小型のモデルも提供しています。

提供形態

PLaMo Primeの主な特徴と機能

PLaMo Primeの主な特徴と機能は以下のようになります。

1. 高い日本語性能

独自の大規模日本語コーパスで追加学習し、生成品質ベンチマーク(pfgenなど)で国内最高クラスの成績。
ニュースやビジネス文書、法律文など幅広いジャンルで自然かつ正確な出力が可能です。

2. 長文対応能力

従来のLLMと比較して約4倍にあたる16,000トークンを処理可能です。
これにより、長文の要約や複雑な文脈解析が容易となり、特に学術論文やビジネスレポートの分析に適しています。

3. RAG・Function Calling標準搭載

外部データ検索(Retrieval Augmented Generation)やAPI自動連携(Function Calling)を公式サポート。
ビジネスでの活用やシステム統合が容易です。

4. 翻訳性能の向上

日本語と英語の高品質データセットを用いた追加学習により、特に長文の日英翻訳性能が向上しています。
翻訳だけでなく、双方向の多言語対応も可能です。

5. Function Calling機能

自然言語でAPIを呼び出す「Function Calling」機能を搭載しており、外部システムとの連携が容易です。
PLaMo と連携することで、既存のシステムに自然言語で指示を出すことが可能になります。

PLaMo Primeの料金

PLaMo Primeの利用料金はそれぞれ次のようになります。

PLaMo Chat

無料(リリースキャンペーン期間中)

PLaMo API

  • 入力60円/100万トークン
  • 出力250円/100万トークン
    10万トークン分の無料クレジット付与

引用

PLaMo

PLaMo Primeの使い方

PLaMo Primeの利用方法はそれぞれ次のようになります。

PLaMo Chat

1.公式サイトにアクセス

PLaMo 公式サイトのトップページから 『Talk to PLaMo』を選択します。

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PLaMo PLaMoは、PFNのグループ会社Preferred Elements (PFE)が独自に開発する国産の生成AI基盤モデルです。 現在β版のトライアルAPI利用申し込みを受付中です。

2.メールアドレスの入力

メールアドレスを入力し、「利用規約とプライバシーポリシーに同意し~」にチェックを入れてログイン・新規登録します。

メールアドレスに送られてきた、ログインコードを入力することでログイン・新規登録は完了です。

3.利用開始

メッセージ入力欄に質問やタスクを入力して、サービスを利用します。

例として「自己紹介」と入力してみました。

PLaMo API

1.公式サイトにアクセス

PLaMo APIの利用にはユーザー登録が必要になります。
PLaMo 公式サイトのトップページから 『今すぐ登録』を選択します。

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PLaMo PLaMoは、PFNのグループ会社Preferred Elements (PFE)が独自に開発する国産の生成AI基盤モデルです。 現在β版のトライアルAPI利用申し込みを受付中です。

2.ユーザー登録

次の3ステップで、PLaMo APIの利用が開始できます。
※利用にはクレジットカードの登録が必要になります。

3.APIキーの発行

登録が完了し、管理画面に遷移後、APIキーを発行します。
今回はあくまでお試しですので、新規プロジェクトを作成せずに「Default」のプロジェクトを選択します。

「APIキーを追加する」を選択してください。

APIキー名を入力します。

APIキーが発行されますので、厳重に保管してください。

PLaMo APIの利用方法

発行されたAPIキーを活用し、Pythonなどのプログラムから利用できます。
PLaMo APIはOpenAIと互換性のあり、ライブラリの流用も可能です。

以下はPythonを使った利用例です。
事前にPythonとOpenAIライブラリのインストールが必要です。
インストールされていない場合は、それぞれ次の方法でインストールします。

Python: 公式サイトからインストール。

Python.org
Welcome to Python.org The official home of the Python Programming Language

ライブラリは次の手順でインストールしてください。

pip install openai

Pythonコード:

from openai import OpenAI

# APIキーを直接指定
client = OpenAI(
    api_key="Your-APIKey", 
    base_url="https://platform.preferredai.jp/api/completion/v1",
)

completion = client.chat.completions.create(
    model="plamo-2.0-prime",
    messages=[
        {"role": "system", "content": "質問に回答してください。"},
        {"role": "user", "content": "PLaMo APIの活用事例"},
    ],
    stream=True,
)

for chunk in completion:
    if chunk.choices and chunk.choices[0].delta.content is not None:
        print(chunk.choices[0].delta.content, end="", flush=True)

‘Your-API-Key’に実際に取得したAPIキーを入力してください。
※開発や運用時は、環境変数や設定ファイルなど安全な方法でAPIキーを管理・参照してください。

実行結果:

おわりに

PLaMo Primeは、日本語処理においてトップクラスの性能を誇る国産LLMです。
長文処理や検索拡張生成(RAG)機能など、さまざまな分野での応用が期待されています。
特に、ビジネス文書作成や翻訳、学術分野での活用においてその価値を発揮します。
現在実施中のリリースキャンペーンを活用して、無料でその性能を体験してみてください。
今後のアップデートや、翻訳専用モデル・新APIの発展にも注目です。


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この記事を書いた人

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