Gemini Advancedとは?
Gemini Advancedは、Googleが提供するAIアシスタント「Gemini」(旧称Bard )の有料版であり、2024年2月8日に提供が開始されました。
これは、ユーザーがGoogleの最新の、そして時には試験運用段階にあるAIモデルを利用できるように設計されたプラットフォームです 。
Gemini Advancedを利用することで、高度なマルチモーダル能力を備えた最新の「Gemini」や画像生成の「Imagen」、動画生成の「Veo2」など最新のAIを利用することができます。
Gemini Advancedでできること
Gemini Advancedでは以下のようなGoogleの様々なAI機能を利用することが可能です。
マルチモーダルモデルの利用
Gemini Advancedでは、テキスト、画像、音声、動画、コードといった多様な情報を統合的に理解し処理できるネイティブなマルチモーダル能力を備えている「Gemini」シリーズの利用が可能です。
さらにGemini Advancedでは、無料版のGemini(約32,000トークン )対して、100万トークンという極めて大きなコンテキストウィンドウを利用可能です。
Deep Research機能
Deep Researchは、Gemini Advancedに搭載された強力なAIリサーチアシスタント機能です。
この機能は、通常であれば数時間以上かかるような徹底的な情報収集と分析作業を大幅に短縮できるため、市場調査、学術研究、競合分析など、様々な分野で活用できます 。
ファイルのアップロード・解析機能
Gemini Advancedでは最大1500ページ(約50万語以上)のドキュメントを一度に扱えます。
大量のPDFやレポート、書籍データを丸ごと読み込ませて質問したり要約をすることが可能です。
パーソナライズ機能(Personalization)
ユーザーの検索履歴や過去のチャット内容を考慮して回答を最適化することができます。
ユーザーが許可すれば、GeminiがGoogle検索の履歴データや以前の会話からユーザーの関心や好みを学習し、より個々人に合わせた回答や提案を行うようになります。
Googleサービスとの統合
YouTubeやGoogle マップ、GoogleDriveやGmailといった他のGoogleサービスとの連携も可能です。
例えば、Gmailでメールの返信を作成したり、Docsでコンテンツを作成したりする際に、Gemini Advancedのサポートを受けることができます。
カスタム可能なチャットボット「Gems」
ユーザーが特定のタスクや専門分野に合わせて、コーディング不要で独自のカスタムAIエキスパート(AIボット)を作成できる機能。
作成したGemは、アップロードされたファイルを参照したり 、Workspace Flows内で自動化タスクを実行したりできるます。
Gemini Live
自然な会話形式でのインタラクションを可能にする機能 。
音声でのプロンプト入力や応答だけでなく、カメラ映像や画面共有機能も追加され 、よりリッチなコミュニケーションが可能です。
画像生成
Googleの最新画像生成モデル「Imagen 3」を活用して、高品質な画像を生成できます。
この機能は、無料版のGeminiでも利用可能ですが、Gemini Advancedではより制限の緩和が提供されています 。
動画生成
Googleの最新動画生成モデル「Veo 2」がGemini Advancedに統合され、テキストによる指示だけで高品質な動画を生成できます。
GeminiAdvancedの料金
Gemini Advancedは利用するには、月額2900円のGoogle One AIプレミアムプランに加入する必要がります。
また1か月間フリートライアル期間が含まれます。
このプランにGemini Advancedの利用のほかにGoogle One メンバーシップの次の機能が含まれます
- 2 TB の保存容量
- 文章作成、計画、学習など、さまざまなことを Gemini がサポート
- Google の最も高性能な AI モデルを搭載した Gemini Advanced
- Gemini in Gmail、Gemini in Google ドキュメントなどさまざまな Google アプリにわたる AI 統合の強化
- 最新イノベーションへの優先アクセス
- 使用量上限が 5 倍多く、プレミアム機能を搭載した NotebookLM Plus
- Google のさまざまなプレミアム特典
Gemini Advancedの利用方法
利用開始手順
Gemini Advancedを利用を開始するには、以下のURLにアクセスしてください。
「トライアルを開始」をクリックします。

利用規約の同意が求められます。

「定期購入」をクリックした時点で無料期間を含むを課金が開始されます。

定期購入が完了するとGemini Advancedの利用が開始されます。
基本的な使い方
テキストチャット
eminiにログインすると、チャット画面が開きます。画面下の入力ボックスに質問や指示を入力し、送信ボタンを押すと、Geminiが回答を生成します。
2025年4月時点時点では以下のモデルが利用可能です。
・2.0 Flash
特徴:最も高速な応答を提供する軽量モデル
用途:日常的なタスク(メール草案、文章生成、調査など)に最適
・2.5 Flash(experimental)
特徴:2.0 Flash 並みの高速性を保ちながら推論力を強化した試験的モデル
用途:推論の深さとコストを細かく制御できる
・2.5 Pro(experimental)
特徴:より高度なマルチステップ推論やタスク分解に対応
用途:複雑な分析、戦略的思考、研究補助
・Deep Research with 2.5 Pro
特徴:詳細なレポート生成に特化した機能
用途:リサーチ、報告書、エッセイなどの構造化された文章生成
・Personalization(experimental)
特徴:検索履歴や使用状況に基づいて応答内容をカスタマイズ
用途:よりパーソナライズされた回答・提案を受けれます


画像生成
Gemini Advancedは最新の拡散モデル Imagen 3を搭載し、従来より高解像度かつ写実的な画像を生成できます。
無料版でも利用できますが、Advancedでは枚数制限と待ち時間が緩和されています。
またプロンプトは、英語で入力した方が精度が高くなる傾向があります。
今回は「雲でできた猫」の画像を生成してもらいました。

ファイルアップロード
PDF、スプレッドシート、画像などのファイルをアップロードして分析させることができます。
先ほど、作成した画像を解析してもらいました。

Googleサービスとの連携
GeminiではGoogleの各種サービスと連携して、日常業務や情報整理、文章作成をAIの力で効率化することが可能です。
詳細は以下の記事をご確認ください。

おわりに
Gemini Advancedは、Googleの最先端AI技術を手軽に利用できる強力なプラットフォームです。
無料版Geminiと比較して、より高性能なモデル、長大なコンテキストウィンドウ、Deep ResearchやGemsといった独自の機能、そしてGoogleサービスとの緊密な連携を提供します。
月額料金はかかりますが、研究、ビジネス、学習、クリエイティブなど、様々な分野で生産性を飛躍的に向上させるポテンシャルを秘めています。
またAIサービスとしては珍しく1ヶ月の無料トライアル期間も用意されているため、課金せずに実際に試してみてることも可能です。